血圧測定は左右どちらの腕で測定するのが正解か知っています? [血圧]
血圧測定左右どちらが良いのか?
普通、家庭で血圧測定する場合はカフを自分で装着する関係から右利きの人では、
左腕で測定する人が多いのではないでしょうか?
結論を先に言うと両方の腕で測定された方が良いのです。
特に初めて血圧測定をする場合など左右の腕で血圧値に左右差が無いか
把握されることをおすすめします。
NHKの番組 ガッテン!で取り上げられてから一般の人も血圧の左右差について
調べる人が増えてきました。
なぜ左右の腕で血圧測定するのが良いのか?
一般的には腕の血圧は右側が少し高い場合が多いのですが、
腕の左右差が15mmHg以上を超えるような場合は血管に病変があるかもしれないのです。
もともと両腕の収縮期血圧差が心血管疾や死亡率と関連するという報告が多くあり、
これらの研究データを解析して明らかとなったことで、日本でも話題になったようです。
心臓から腕へとつながる血管は鎖骨化動脈と呼ばれる血管が左右に分かれており、
この左右の鎖骨化動脈のどちらかが狭窄することで、腕の血圧値に左右差として
表れてくることになります。
では鎖骨下動脈の狭窄はどうして起こるのでしょうか?
考えられる1つには動脈硬化が原因と言われております。
動脈硬化が原因で血管が詰まることで起こるからです。
鎖骨下の狭窄が起こるとどのような疾患につながるのでしょうか?
上記の解析内容では上腕血圧値(収縮期)が15㎜Hg以上となると心疾患の
死亡リスクを1.7倍高めると言うことがいわれております。
また、血圧の左右差が10㎜Hg以上でも末梢血管疾患のリスクが
高くなるとわかりました。
以上のことから動脈硬化自体は全身に及ぶことが言えると思います。
ちなみに日本高血圧学会のガイドラインに診察時血圧の測定法に
初診時は左右上腕の血圧を測定することとなっており
血圧の左右差を確認することになっております。
家庭で左右の血圧測定をする場合!
もしあなたの家庭に血圧計があるのであれば、
初めて血圧を測定する場合には左右両腕の
血圧を測定することをおすすめします。
家庭で測定する場合には片腕ずつ測定することから時間的に
血圧が変化する場合がありますので、血圧値に大きな差がみられるような
場合は複数回測定するなどして確認してみるのが良いのでは
ないでしょうか?
左右の腕に血圧差がないことが分かれば、毎日の血圧測定は左右どちらか
片方で測定すれば良いと思います。
そして定期的に血圧左右差を測定して確認すると良いでしょう?
たかが血圧測定と思うのですが、意外にに左右の血圧測定をした方が
良いとは、わかりませんでした。
これを機会に私も血圧測定について改めて考えてみようと思います。
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普通、家庭で血圧測定する場合はカフを自分で装着する関係から右利きの人では、
左腕で測定する人が多いのではないでしょうか?
結論を先に言うと両方の腕で測定された方が良いのです。
特に初めて血圧測定をする場合など左右の腕で血圧値に左右差が無いか
把握されることをおすすめします。
NHKの番組 ガッテン!で取り上げられてから一般の人も血圧の左右差について
調べる人が増えてきました。
なぜ左右の腕で血圧測定するのが良いのか?
一般的には腕の血圧は右側が少し高い場合が多いのですが、
腕の左右差が15mmHg以上を超えるような場合は血管に病変があるかもしれないのです。
もともと両腕の収縮期血圧差が心血管疾や死亡率と関連するという報告が多くあり、
これらの研究データを解析して明らかとなったことで、日本でも話題になったようです。
心臓から腕へとつながる血管は鎖骨化動脈と呼ばれる血管が左右に分かれており、
この左右の鎖骨化動脈のどちらかが狭窄することで、腕の血圧値に左右差として
表れてくることになります。
では鎖骨下動脈の狭窄はどうして起こるのでしょうか?
考えられる1つには動脈硬化が原因と言われております。
動脈硬化が原因で血管が詰まることで起こるからです。
鎖骨下の狭窄が起こるとどのような疾患につながるのでしょうか?
上記の解析内容では上腕血圧値(収縮期)が15㎜Hg以上となると心疾患の
死亡リスクを1.7倍高めると言うことがいわれております。
また、血圧の左右差が10㎜Hg以上でも末梢血管疾患のリスクが
高くなるとわかりました。
以上のことから動脈硬化自体は全身に及ぶことが言えると思います。
ちなみに日本高血圧学会のガイドラインに診察時血圧の測定法に
初診時は左右上腕の血圧を測定することとなっており
血圧の左右差を確認することになっております。
家庭で左右の血圧測定をする場合!
もしあなたの家庭に血圧計があるのであれば、
初めて血圧を測定する場合には左右両腕の
血圧を測定することをおすすめします。
家庭で測定する場合には片腕ずつ測定することから時間的に
血圧が変化する場合がありますので、血圧値に大きな差がみられるような
場合は複数回測定するなどして確認してみるのが良いのでは
ないでしょうか?
左右の腕に血圧差がないことが分かれば、毎日の血圧測定は左右どちらか
片方で測定すれば良いと思います。
そして定期的に血圧左右差を測定して確認すると良いでしょう?
たかが血圧測定と思うのですが、意外にに左右の血圧測定をした方が
良いとは、わかりませんでした。
これを機会に私も血圧測定について改めて考えてみようと思います。
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足の血圧測定の重要性とは? [血圧]
足の血圧測定は重要?
医療機関でも最近では足の血圧を測る検査が普通におこなわれております。
この検査は簡単に言うと動脈硬化があるかを簡単に測定することができる
検査になります。
特に下半身から足の動脈全体までに血管の詰まりがあるかを血圧測定だけで
確認することができるのです。
閉塞性動脈硬化症とは?
足の血管に詰まりがある場合閉塞性動脈硬化症:(Arteriosclerosis Obliterans)ASO
と呼ばれる疾患になります。
それではなぜ足の血圧測定が重要なのでしょうか?
動脈硬化と言うと想像されるのは、脳梗塞や心筋梗塞など血管が詰まることで
死に直結する病気が浮かぶと思います。
これらの疾患が発症すると予後が悪く場合によっては死亡してしまうことから
とても怖い病気となります。
脳や心臓の血管が詰まる状態、いわゆる動脈硬化が起こってしまう状態すでに全身に
動脈硬化が発症していることが疑われるのです。
そこで、脳や心臓にこれらの疾患が起こるリスクがあるのかを確認する方法の1つとして
足の血圧測定が最近検査としておこなわれる様になりました。
下肢閉塞性動脈硬化症ASOと言われる疾患はもともと欧米人に多く日本時には少ない疾患
であり心疾患と言われる心臓の動脈硬化も欧米人は日本人より多く発症していました。
しかし日本人の生活習慣の変化、特に食生活が欧米化する背景で閉塞性動脈硬化を発症する
日本人も多くなってきております。
閉塞性動脈硬化の原因は?
原因としては動脈硬化につながる危険因子を多く持っている人は注意が必要で、
これら因子が多ければ多いほど脳梗塞や心筋梗塞などを発症するリスクが高いと
数々の研究で明らかにされております。
危険因子として例にあげると以下になります。
・肥満
・高血圧
・脂質異常
・糖尿病
・喫煙
疫学研究から閉塞性動脈硬化症と脳、心血管疾患との関係とは?
日本人閉塞性動脈硬化症の患者557名の3年間の追跡調査から以下の疾患が認められた。
・心血管死:6.3%
・心疾患:11.3%
・脳疾患:7.0%
・下肢イベント:16.9%
閉塞性動脈硬化症の検査方法とは?
これらの動脈硬化を判断をするために簡単に検査する方法としては
ABI(足関節上腕血圧比)があります。
簡単に説明すると腕と足の血圧を測定してその値の比率を計算する
という検査になります。
通常は腕の血圧より足の血圧の方が少し高いのですが、
足の血管に詰まりが生じることで閉塞性動脈硬化を発症すると足の血圧が低くなります。
検査自体は横になって5分程度ですみ特に痛みも無くできる検査です。
詳細はこちらの記事に記載
動脈硬化にならないために注意する点とは?
動脈硬化が発症してからでは、完全に改善することは難しいと言われております。
したがって少しでも動脈硬化にならないように注意が必要です。
動脈硬化にならない生活習慣を意識してみるのもひとつです。
以下は日本動脈硬化学会が示した生活習慣改善のステートメントになります。
・喫煙・受動喫煙を回避する
・肥満の改善(標準体重を目標)
-総エネルギー摂取量を減らして、身体活動量を増やす
・野菜、果物、海藻類、大豆食品、末精製穀類の摂取を増やす
・飽和脂肪酸を減らしてLDL-C(悪玉コレステロール)を低下させる
・TG(中性脂肪)を減らすために炭水化物やアルコールの摂取を制限する
・HDL-C(善玉コレステロール)を増やすために中程度の有酸素運動の継続
まとめ
生活習慣に不安の有る方など定期的に足の血圧を測定してみてはいかでしょうか?
健診やドックなどでは¥3,000程度でオプション検査が可能ですし
検査のために病院で測定する場合はこれよりも安くできると思います。
Three-year cardiovascular events and disease progress in patients with peripheral arterial disease: results from the Japan Medication Therapy for Peripheral Arterial Disease (J-METHOD). 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 日本動脈硬化学会
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医療機関でも最近では足の血圧を測る検査が普通におこなわれております。
この検査は簡単に言うと動脈硬化があるかを簡単に測定することができる
検査になります。
特に下半身から足の動脈全体までに血管の詰まりがあるかを血圧測定だけで
確認することができるのです。
閉塞性動脈硬化症とは?
足の血管に詰まりがある場合閉塞性動脈硬化症:(Arteriosclerosis Obliterans)ASO
と呼ばれる疾患になります。
それではなぜ足の血圧測定が重要なのでしょうか?
動脈硬化と言うと想像されるのは、脳梗塞や心筋梗塞など血管が詰まることで
死に直結する病気が浮かぶと思います。
これらの疾患が発症すると予後が悪く場合によっては死亡してしまうことから
とても怖い病気となります。
脳や心臓の血管が詰まる状態、いわゆる動脈硬化が起こってしまう状態すでに全身に
動脈硬化が発症していることが疑われるのです。
そこで、脳や心臓にこれらの疾患が起こるリスクがあるのかを確認する方法の1つとして
足の血圧測定が最近検査としておこなわれる様になりました。
下肢閉塞性動脈硬化症ASOと言われる疾患はもともと欧米人に多く日本時には少ない疾患
であり心疾患と言われる心臓の動脈硬化も欧米人は日本人より多く発症していました。
しかし日本人の生活習慣の変化、特に食生活が欧米化する背景で閉塞性動脈硬化を発症する
日本人も多くなってきております。
閉塞性動脈硬化の原因は?
原因としては動脈硬化につながる危険因子を多く持っている人は注意が必要で、
これら因子が多ければ多いほど脳梗塞や心筋梗塞などを発症するリスクが高いと
数々の研究で明らかにされております。
危険因子として例にあげると以下になります。
・肥満
・高血圧
・脂質異常
・糖尿病
・喫煙
疫学研究から閉塞性動脈硬化症と脳、心血管疾患との関係とは?
日本人閉塞性動脈硬化症の患者557名の3年間の追跡調査から以下の疾患が認められた。
・心血管死:6.3%
・心疾患:11.3%
・脳疾患:7.0%
・下肢イベント:16.9%
閉塞性動脈硬化症の検査方法とは?
これらの動脈硬化を判断をするために簡単に検査する方法としては
ABI(足関節上腕血圧比)があります。
簡単に説明すると腕と足の血圧を測定してその値の比率を計算する
という検査になります。
通常は腕の血圧より足の血圧の方が少し高いのですが、
足の血管に詰まりが生じることで閉塞性動脈硬化を発症すると足の血圧が低くなります。
検査自体は横になって5分程度ですみ特に痛みも無くできる検査です。
詳細はこちらの記事に記載
動脈硬化にならないために注意する点とは?
動脈硬化が発症してからでは、完全に改善することは難しいと言われております。
したがって少しでも動脈硬化にならないように注意が必要です。
動脈硬化にならない生活習慣を意識してみるのもひとつです。
以下は日本動脈硬化学会が示した生活習慣改善のステートメントになります。
・喫煙・受動喫煙を回避する
・肥満の改善(標準体重を目標)
-総エネルギー摂取量を減らして、身体活動量を増やす
・野菜、果物、海藻類、大豆食品、末精製穀類の摂取を増やす
・飽和脂肪酸を減らしてLDL-C(悪玉コレステロール)を低下させる
・TG(中性脂肪)を減らすために炭水化物やアルコールの摂取を制限する
・HDL-C(善玉コレステロール)を増やすために中程度の有酸素運動の継続
まとめ
生活習慣に不安の有る方など定期的に足の血圧を測定してみてはいかでしょうか?
健診やドックなどでは¥3,000程度でオプション検査が可能ですし
検査のために病院で測定する場合はこれよりも安くできると思います。
Three-year cardiovascular events and disease progress in patients with peripheral arterial disease: results from the Japan Medication Therapy for Peripheral Arterial Disease (J-METHOD). 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 日本動脈硬化学会
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足の血圧が低いのは全身に動脈硬化があるかもしれません! [血圧]
ASO閉塞性動脈硬化症とは?
最近、ASO閉塞性動脈硬化症と言う病気を聞いたことがありませんか?
日本でもこのASOに罹る人が増えてきております。
動脈硬化が原因と言われており、特に下肢(おへそあたりから足の先)までの動脈が詰まることで歩行が困難になったり、足指に潰瘍、壊死が起こったりする怖い病気なのです。
日本人の食生活の欧米化や生活習慣の変化からASO患者は年々増えている病気となります。
日本人、中高年一般住民では1~3%、65歳以上で3~6%の有病率と言われております。
また、リスク因子が伴うとさらに罹患率が上がり特に男性に多く喫煙(オッズ比3~4倍)糖尿病(オッズ比3~4倍)高血圧(オッズ比1.5~2倍)脂質異常などが上げられます。
ASOの怖いのは、動脈硬化が原因による下肢動脈の閉塞なのですが、実は全身の動脈も同様に動脈硬化が進んでいる可能性があるということです。
ASO患者では、心疾患や心血管疾患など危険な疾患につながる危険があります。
また、無症候性と言われる自覚症状の無い場合もあるので定期的な検査で自分の状態を把握することは重要です。
閉塞性動脈硬化症のリスク因子は?
リスク因子としては以下が上げられます。
・喫煙
・高血圧
・脂質異常
・糖尿病
・肥満
・メタボリックシンドローム
自覚症状としては、歩くことで疼痛(足の痛み)、こむら返り、しびれなどが生じて、休むとまた痛みが治まるなどの症状が主に起こります。
リスクの高い方で自覚症状がある場合はABI検査という腕と足の血圧を測定する方法で調べることができます。
ABI検査とは?
足関節上腕血圧比:ABI(Ankle Brachial Pressure Index)両腕と両足首の血圧を血圧測定用のカフを装着して自動で血圧値を測定する方法です。
日本では専用の装置が普及しているので、自動測定での検査になります。
腕と足の血圧値の比率から下肢動脈の閉塞の程度を判断します。
計算式は以下の通りになります。
ABI=足関節収縮期血圧(左右の足首の最高血圧)/上腕収縮期血圧(左右腕の最高血圧の高い方)
ABIの基準値は!
0.9以下 :下肢動脈の閉塞が疑われる
0.91~0.99 :正常範囲
1.40以上 :動脈の高度石灰化(足首の動脈が石灰化などで硬すぎる可能性がある)
上記測定例では右足が120mmHg/140mmHg=ABI0.85であるため右側の動脈主幹部に閉塞が疑われると言えます。
閉塞が疑われたら、閉塞部位の特定のため画像診断等で判断します。
早期の症状であれば、薬物治療で経過観察を行う様ですが、重症になると血管形成術といわれる閉塞した血管をバルーンと言われる風船で膨らませて閉塞した血管を広げたりする治療を行います。
まとめ
足の血圧は普段測る機会はありませんので、リスクの有る方や自覚症状をお持ちの方は一度検査をすることをお勧めします。
最近では人間ドックなどのオプション検査として測定できる施設もありますので、利用してみる価値はあるかもしれません。
参考)末梢閉塞性動脈疾患のガイドライン2015年
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最近、ASO閉塞性動脈硬化症と言う病気を聞いたことがありませんか?
日本でもこのASOに罹る人が増えてきております。
動脈硬化が原因と言われており、特に下肢(おへそあたりから足の先)までの動脈が詰まることで歩行が困難になったり、足指に潰瘍、壊死が起こったりする怖い病気なのです。
日本人の食生活の欧米化や生活習慣の変化からASO患者は年々増えている病気となります。
日本人、中高年一般住民では1~3%、65歳以上で3~6%の有病率と言われております。
また、リスク因子が伴うとさらに罹患率が上がり特に男性に多く喫煙(オッズ比3~4倍)糖尿病(オッズ比3~4倍)高血圧(オッズ比1.5~2倍)脂質異常などが上げられます。
ASOの怖いのは、動脈硬化が原因による下肢動脈の閉塞なのですが、実は全身の動脈も同様に動脈硬化が進んでいる可能性があるということです。
ASO患者では、心疾患や心血管疾患など危険な疾患につながる危険があります。
また、無症候性と言われる自覚症状の無い場合もあるので定期的な検査で自分の状態を把握することは重要です。
閉塞性動脈硬化症のリスク因子は?
リスク因子としては以下が上げられます。
・喫煙
・高血圧
・脂質異常
・糖尿病
・肥満
・メタボリックシンドローム
自覚症状としては、歩くことで疼痛(足の痛み)、こむら返り、しびれなどが生じて、休むとまた痛みが治まるなどの症状が主に起こります。
リスクの高い方で自覚症状がある場合はABI検査という腕と足の血圧を測定する方法で調べることができます。
ABI検査とは?
足関節上腕血圧比:ABI(Ankle Brachial Pressure Index)両腕と両足首の血圧を血圧測定用のカフを装着して自動で血圧値を測定する方法です。
日本では専用の装置が普及しているので、自動測定での検査になります。
腕と足の血圧値の比率から下肢動脈の閉塞の程度を判断します。
計算式は以下の通りになります。
ABI=足関節収縮期血圧(左右の足首の最高血圧)/上腕収縮期血圧(左右腕の最高血圧の高い方)
ABIの基準値は!
0.9以下 :下肢動脈の閉塞が疑われる
0.91~0.99 :正常範囲
1.40以上 :動脈の高度石灰化(足首の動脈が石灰化などで硬すぎる可能性がある)
上記測定例では右足が120mmHg/140mmHg=ABI0.85であるため右側の動脈主幹部に閉塞が疑われると言えます。
閉塞が疑われたら、閉塞部位の特定のため画像診断等で判断します。
早期の症状であれば、薬物治療で経過観察を行う様ですが、重症になると血管形成術といわれる閉塞した血管をバルーンと言われる風船で膨らませて閉塞した血管を広げたりする治療を行います。
まとめ
足の血圧は普段測る機会はありませんので、リスクの有る方や自覚症状をお持ちの方は一度検査をすることをお勧めします。
最近では人間ドックなどのオプション検査として測定できる施設もありますので、利用してみる価値はあるかもしれません。
参考)末梢閉塞性動脈疾患のガイドライン2015年
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腕で測定する血圧では本当の血圧は分からない? [血圧]
なぜ腕で血圧測定をするの?
血圧測定は、腕にカフと呼ばれる空気が入るカフを巻いて病院や自宅で簡単に測定できる方法ですね。
では血圧測定はなぜ腕で測定するのでしょうか?
そんなことは昔から決まっている!と言う声が聞こえてきそうですが、
簡単に言えば人間に血圧があることが発見されてから非侵襲的(体を傷つけないで)に測定する方法として腕での測定が確立されてから、それ以外の測定方式が一般的にならなかったからです。
簡単で、測定される人にも負担の少ない測定法といえるからでしょう?
それではこの腕による血測定(以後上腕血圧)の意味はあるのでしょうか?
答えはあると言えます。
現在の上腕血圧計が発明されてから100年が経っておりますが、その間の測定データの蓄積が現在の診断基礎となっているからです。
それらデータから脳、心疾患と高血圧の関係や予後の有用性から現在の血圧診断基準が設定されております。
しかしあくまでも腕の血圧であり脳や心臓の血圧とは違うことも事実です。
人間の血圧は当然のことながら心臓が拍動するポンプの動作から全身へ血圧が発生しているので心臓に近い血圧を診ることができれば心臓に近い脳や腎臓そして心臓などの重要な臓器との関連性もより強く現れるのではないでしょうか?
中心血圧とは?
実は、このような研究はかなり以前からされており、心臓付近の血圧が上腕血圧よりも臓器疾患と関連性が強いと言われております。1
この血圧を中心血圧と言い測定される場所は心臓から駆出された直後の血圧となります。
中心血圧と上腕血圧は別物である!
心臓から発生する中心血圧は人間の血管を伝わりながら上腕の血圧が発生しますが、心臓から腕へと伝わる
血管は心臓からの距離や構造的な違いから脈波の駆出成分が増大することで、中心血圧より上腕血圧の方が
高くなると言われており、また脈波と言われる脈の形も中心と上腕では異なります。
このことから上腕血圧だけを診ても中心血圧を反映しているとは言えず中心血圧の代用にはならないのです。
しかし直接中心血圧を測定するとなると現在の医学では、カテーテルと呼ばれる管を血管内に挿入して心臓付近まで近付けなければ測定することができず、侵襲的(体に傷をつける)測定法となってしまいます。
中心血圧測定装置
しかし現在では非侵襲的に上腕血圧または手首の橈骨動脈測定をしながらこの中心血圧を推定することができる装置があります。
上腕や橈骨動脈を測定した脈から伝達関数と言う関数式を用いることで中心血圧を推定する方式になります。
これら装置によって血圧測定の要領で簡単に中心血圧の測定ができるようになりました。
また数多くの研究データも蓄積され臨床的な有用性も示されております。
中心血圧の有用性
一般住民10年間の心血管疾患死亡と中心血圧を測定した研究では心疾患死亡リスクは上腕血圧より中心血圧や中心脈圧が独立したリスクとなったとの報告があります。2,3
また上腕血圧値から高血圧診断をされた場合降圧剤を処方されることがあると思いますが、降圧剤によって上腕と中心血圧での効果に違いがあるとの報告が言われております。4
さらに中心脈波から体の中心にある大動脈と呼ばれる血管の動脈硬化を診ることができます。
これは心臓から駆出された脈波が大動脈下部で反射と飛ばれる波となり心臓に戻ることから中心動脈波形の成分であるAP(増大脈波)と呼ばれる部分に現れます。
この波形が高くなるとその分、心臓への負荷となり左室肥大などを生じると言われております。
その様な意味で考えると中心血圧を診ると言うことは血圧をより細かく診ることになると言えるかもしれません。
一方で、中心血圧は上腕血圧のように診断基準が確定されおらず今後の研究に期待されます。
また測定に用いている伝達関数が個人差で違うとこや、校正に用いる血圧値の精度の問題などもあるようですが今後もこれら中心血圧の研究が進むことでさらに有用性が求められ診断に活用できることが望まれます。
1 Williams B etal:J Hypertens 27:1123,2009 2 Wang KL etal:JHyPertens 27:461,2009 3 JankowskiP etal:HyPertension 51:848,2008 4 de Luca N etal:1Hypertens 22:1623,2004
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血圧測定は、腕にカフと呼ばれる空気が入るカフを巻いて病院や自宅で簡単に測定できる方法ですね。
では血圧測定はなぜ腕で測定するのでしょうか?
そんなことは昔から決まっている!と言う声が聞こえてきそうですが、
簡単に言えば人間に血圧があることが発見されてから非侵襲的(体を傷つけないで)に測定する方法として腕での測定が確立されてから、それ以外の測定方式が一般的にならなかったからです。
簡単で、測定される人にも負担の少ない測定法といえるからでしょう?
それではこの腕による血測定(以後上腕血圧)の意味はあるのでしょうか?
答えはあると言えます。
現在の上腕血圧計が発明されてから100年が経っておりますが、その間の測定データの蓄積が現在の診断基礎となっているからです。
それらデータから脳、心疾患と高血圧の関係や予後の有用性から現在の血圧診断基準が設定されております。
しかしあくまでも腕の血圧であり脳や心臓の血圧とは違うことも事実です。
人間の血圧は当然のことながら心臓が拍動するポンプの動作から全身へ血圧が発生しているので心臓に近い血圧を診ることができれば心臓に近い脳や腎臓そして心臓などの重要な臓器との関連性もより強く現れるのではないでしょうか?
中心血圧とは?
実は、このような研究はかなり以前からされており、心臓付近の血圧が上腕血圧よりも臓器疾患と関連性が強いと言われております。1
この血圧を中心血圧と言い測定される場所は心臓から駆出された直後の血圧となります。
中心血圧と上腕血圧は別物である!
心臓から発生する中心血圧は人間の血管を伝わりながら上腕の血圧が発生しますが、心臓から腕へと伝わる
血管は心臓からの距離や構造的な違いから脈波の駆出成分が増大することで、中心血圧より上腕血圧の方が
高くなると言われており、また脈波と言われる脈の形も中心と上腕では異なります。
このことから上腕血圧だけを診ても中心血圧を反映しているとは言えず中心血圧の代用にはならないのです。
しかし直接中心血圧を測定するとなると現在の医学では、カテーテルと呼ばれる管を血管内に挿入して心臓付近まで近付けなければ測定することができず、侵襲的(体に傷をつける)測定法となってしまいます。
中心血圧測定装置
しかし現在では非侵襲的に上腕血圧または手首の橈骨動脈測定をしながらこの中心血圧を推定することができる装置があります。
上腕や橈骨動脈を測定した脈から伝達関数と言う関数式を用いることで中心血圧を推定する方式になります。
これら装置によって血圧測定の要領で簡単に中心血圧の測定ができるようになりました。
また数多くの研究データも蓄積され臨床的な有用性も示されております。
中心血圧の有用性
一般住民10年間の心血管疾患死亡と中心血圧を測定した研究では心疾患死亡リスクは上腕血圧より中心血圧や中心脈圧が独立したリスクとなったとの報告があります。2,3
また上腕血圧値から高血圧診断をされた場合降圧剤を処方されることがあると思いますが、降圧剤によって上腕と中心血圧での効果に違いがあるとの報告が言われております。4
さらに中心脈波から体の中心にある大動脈と呼ばれる血管の動脈硬化を診ることができます。
これは心臓から駆出された脈波が大動脈下部で反射と飛ばれる波となり心臓に戻ることから中心動脈波形の成分であるAP(増大脈波)と呼ばれる部分に現れます。
この波形が高くなるとその分、心臓への負荷となり左室肥大などを生じると言われております。
その様な意味で考えると中心血圧を診ると言うことは血圧をより細かく診ることになると言えるかもしれません。
一方で、中心血圧は上腕血圧のように診断基準が確定されおらず今後の研究に期待されます。
また測定に用いている伝達関数が個人差で違うとこや、校正に用いる血圧値の精度の問題などもあるようですが今後もこれら中心血圧の研究が進むことでさらに有用性が求められ診断に活用できることが望まれます。
1 Williams B etal:J Hypertens 27:1123,2009 2 Wang KL etal:JHyPertens 27:461,2009 3 JankowskiP etal:HyPertension 51:848,2008 4 de Luca N etal:1Hypertens 22:1623,2004
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タグ:中心血圧
病院で測る血圧より家庭で測定する血圧が良い?理由! [血圧]
家庭血圧計の普及率
平成22年度の国民健康・栄養調査の報告では家庭血圧の普及率は、約4000万台と推定され、これは1家に1台の数に相当する台数で家庭血圧は日常の測定装置といえると思います。
内訳として、高血圧患者の77% 非高血圧者の方で40%が血圧計を所有しているということです。
家庭血圧の有用性
普段の血圧が測定できる!
家庭血圧測定における精度は病院等の診察室で測定する血圧値より良いとされております。
これは、測定環境による影響があり病院での血圧測定は人によって緊張などで普段の血圧値よりも高く測定されてしまう【白衣高血圧症】といわれる症状が起こる場合があります。
日内(家庭血圧)で正常血圧であれば、病院での一時的な高血圧の値のみでは高血圧の治療対象とはならないのです。
そのような意味でも家庭血圧の測定値を重要視するようになってきました。
薬の効果や季節変動の血圧が確認できる!
降圧薬治療をされている方で家庭血圧の有意性は、降圧薬の薬効評価がしやすいことにあります。
病院で血圧測定する回数に比べて家庭血圧では任意の回数を測定することができるため、特に過剰な降圧や不十分な降圧の薬効評価をすることができるとされています。
M/E比と呼ばれるmorning/evening比を家庭血圧で測定した値から計算することができます。
また、家庭血圧は長期にわたって測定したデータが得られることから季節変動により病院のみで得られるデータより血圧値の変化などの評価に有用であると言われております。
家庭血圧の測り方
どのようなタイプの血圧計を使うか家庭血圧を測る条件など日本高血圧学会のガイドラインからまとめてみました。
日ごろ家庭で測定するのに現実的かは少々疑問ではありますが・・・
装置 上腕式血圧計
測定環境 静かで適当な室温環境
原則背もたれつきイスに足を組まずに座る
座って1~2分の安静をとる
会話をしない
測定前に喫煙、飲酒、カフェインは摂らない
カフ位置は心臓の高さに維持できる環境
測定条件 必須条件
朝、起床後1時間以内
排尿後
朝の服薬前
朝食前
座って1~2分の安静後
夜(就寝前)
座って1~2分の安静後
追加条件
指示によっては夕食前、夜の服薬前、飲酒前など
家庭血圧測定回数 原則2回測定し平均をとる
1回のみ測定した場合はその値を用いる
測定期間 できるかぎり長時間
記録 すべての測定値を記録する
評価の対象 朝測定値5日(5回)以上の平均値
夜測定値5日(5回)以上の平均値
すべての個々の測定値
評価 高血圧 :朝・夜それぞれの平均値≧135/85㎜Hg
正常域血圧 :朝・夜それぞれの平均値<135/85㎜Hg
家庭血圧計の選び方
これらの条件を考えると家庭血圧計の選び方もある程度ポイントがあるように感じます。
朝と夜でそれぞれ記録を保存できるタイプやデータ数の保存数が多いものまた測定しやすいようにカフが一人でも巻きやすいものが良いでしょう。
朝夜の平均値から高血圧の値となるようであればデータを持参して医療機関に相談しましょう。
あくまでも個人的は意見で言えば、家庭血圧の高血圧と病院での高血圧と言われる値の差はわずか5㎜Hgしかありませんが、家庭血圧計の誤差自体が平均値±5㎜Hgなのでそもそも誤差の範囲でしかないような気はするのですがどうなんでしょうね?
参考)高血圧治療ガイドライン2014
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平成22年度の国民健康・栄養調査の報告では家庭血圧の普及率は、約4000万台と推定され、これは1家に1台の数に相当する台数で家庭血圧は日常の測定装置といえると思います。
内訳として、高血圧患者の77% 非高血圧者の方で40%が血圧計を所有しているということです。
家庭血圧の有用性
普段の血圧が測定できる!
家庭血圧測定における精度は病院等の診察室で測定する血圧値より良いとされております。
これは、測定環境による影響があり病院での血圧測定は人によって緊張などで普段の血圧値よりも高く測定されてしまう【白衣高血圧症】といわれる症状が起こる場合があります。
日内(家庭血圧)で正常血圧であれば、病院での一時的な高血圧の値のみでは高血圧の治療対象とはならないのです。
そのような意味でも家庭血圧の測定値を重要視するようになってきました。
薬の効果や季節変動の血圧が確認できる!
降圧薬治療をされている方で家庭血圧の有意性は、降圧薬の薬効評価がしやすいことにあります。
病院で血圧測定する回数に比べて家庭血圧では任意の回数を測定することができるため、特に過剰な降圧や不十分な降圧の薬効評価をすることができるとされています。
M/E比と呼ばれるmorning/evening比を家庭血圧で測定した値から計算することができます。
また、家庭血圧は長期にわたって測定したデータが得られることから季節変動により病院のみで得られるデータより血圧値の変化などの評価に有用であると言われております。
家庭血圧の測り方
どのようなタイプの血圧計を使うか家庭血圧を測る条件など日本高血圧学会のガイドラインからまとめてみました。
日ごろ家庭で測定するのに現実的かは少々疑問ではありますが・・・
装置 上腕式血圧計
測定環境 静かで適当な室温環境
原則背もたれつきイスに足を組まずに座る
座って1~2分の安静をとる
会話をしない
測定前に喫煙、飲酒、カフェインは摂らない
カフ位置は心臓の高さに維持できる環境
測定条件 必須条件
朝、起床後1時間以内
排尿後
朝の服薬前
朝食前
座って1~2分の安静後
夜(就寝前)
座って1~2分の安静後
追加条件
指示によっては夕食前、夜の服薬前、飲酒前など
家庭血圧測定回数 原則2回測定し平均をとる
1回のみ測定した場合はその値を用いる
測定期間 できるかぎり長時間
記録 すべての測定値を記録する
評価の対象 朝測定値5日(5回)以上の平均値
夜測定値5日(5回)以上の平均値
すべての個々の測定値
評価 高血圧 :朝・夜それぞれの平均値≧135/85㎜Hg
正常域血圧 :朝・夜それぞれの平均値<135/85㎜Hg
家庭血圧計の選び方
これらの条件を考えると家庭血圧計の選び方もある程度ポイントがあるように感じます。
朝と夜でそれぞれ記録を保存できるタイプやデータ数の保存数が多いものまた測定しやすいようにカフが一人でも巻きやすいものが良いでしょう。
朝夜の平均値から高血圧の値となるようであればデータを持参して医療機関に相談しましょう。
あくまでも個人的は意見で言えば、家庭血圧の高血圧と病院での高血圧と言われる値の差はわずか5㎜Hgしかありませんが、家庭血圧計の誤差自体が平均値±5㎜Hgなのでそもそも誤差の範囲でしかないような気はするのですがどうなんでしょうね?
参考)高血圧治療ガイドライン2014
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