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下がっているから上がっている血圧の話! [血圧]

血圧正常値は?

前回に続き血圧について書いてみたいと思います。

血圧測定をする意味は、正常値に対して実測値がどうなのかを確認することや
実測値から診断する上の判断に用います。

この血圧値ですが、日本人の血圧値の推移を調べたデータがあり過去から現在に至る過程で
収縮期、拡張期平均血圧値は男女共に年代別に下がっている傾向にあります。

血圧平均値.jpg


過去の血圧値は現在より高めになるわけで、当時の血圧基準値はどうだったのでしょうか?

1960年代は最高血圧を年齢+90㎜Hgと言われていた時代があり・・

1970年代にはWHOの基準値に準じて最高血圧160㎜Hg 最低血圧95㎜Hg

1993年にはWHO/ISHの基準、最高血圧140㎜Hg未満 最低血圧90㎜Hg未満となった

これらからも血圧値の基準値が下がっていることがわかります。

高血圧140/90㎜Hg以上とた、日本の高血圧人数は約4000万人、
成人男性の約6割女性で4割が該当するようです。(日本高血圧学会治療ガイドラインより)

なんと!日本人の半分近くが高血圧とはものすごい数字ですね・・・

現在は、高血圧治療ガイドラインによると以下の様に基準値が定められております。

JSH2014.jpg


血圧にも色々・・・

最近では、診察室で測る血圧や家庭で測る血圧、場合によって寝ている時の、
血圧を測る装置などもあり、
それらのから血圧にも色々な呼ばれ方があることがわかります。

【白衣高血圧】・・診察室での血圧測定が高い値を示す

【仮面高血圧】・・診察室での血圧値は正常であるが、家庭での血圧値が高い値を示す

【早朝高血圧】・・仮面高血圧に含まれる早朝起床時に高い血圧値を示す

【夜間高血圧】・・同じく仮面高血圧に含まれる夜間寝ている時に高い血圧値を示す

仮面高血圧は正常血圧の一般住民の10%~15%にみられると言われております。

血圧計の普及によって家庭での血圧測定も薬の効き目などの情報や
白衣高血圧や仮面高血圧の診断となる情報を与えてくれると言われております。

家庭血圧での測定はどんな血圧計でも良い?

高血圧治療ガイドラインによると家庭での血圧測定で用いる装置は、
最近では手首式や上腕式と血圧計の種類がありますが、
上腕式の血圧計で測定するように言われております。

混乱する新しい血圧値とは????

以前メディアでも取り上げられたことがあるのでご存じの方もいると思いますが、
日本人間ドック学会が新たに血圧値の基準を最高血圧147㎜Hg 最低血圧94㎜Hgと
発表したことを覚えているでしょうか?

これは、人間ドック受診者の150万人の健診データの34万人の健康人のデータを
解析したメガスタディによる結果です。

日本高血圧学会は、あくまでもガイドラインの数値を準拠するように呼びかけておりますが
血圧平均値.jpg
学会の違いで基準値に違いがでたことで、治療されている受診者が混乱することになっております。

このあたりの違いは、個人的に考えるとお互いの思惑の違いよるものではないかと思います。
人間ドック学会も追跡調査をされるとのことで、今後新たにわかることもあるのでは無いでしょうか?

いづれにしても学会や製薬メーカの利益のみで基準値が決まらないことを願いたいですね。

参考)厚生労働省 高血圧診断ガイドライン 日本人間ドック学会


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