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やっぱり良くわからない精神薬治療 [薬]

うつ病と言う病も今ではほとんどの人が知っていると思います。しかしうつ病とは何かを説明しようとした時にどれだけの人ができるでしょうか?

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自分も言葉ではこの病気のことも知っておりましたが、どのようなメカニズムで起こり診断基準はどのようになっているかなど正直正確に答えることはできませんでした。そこで今回この疑問を調べてみることにしました。

うつ病とは?
今までの認識では、やる気がでないなど心の病として漠然と捉えていたと言うのが正直なところです。

厚生労働省HPみんなのメンタルヘルス総合サイトを確認すると。

“「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される症状を抑うつ気分といいます。抑うつ状態とは抑うつ気分が強い状態です。うつ状態という用語のほうが日常生活でよく用いられますが、精神医学では抑うつ状態という用語を用いることが多いようです。このようなうつ状態がある程度以上、重症である時、うつ病と呼んでいます。”とのこと・・

????憂うつ、気分が落ち込んでいると表現される症状??このようなうつ状態がある程度以上重症?? 

普通に疑問がわいてくるのは大抵の人間であれば憂うつであったり気分の落ち込みなどあるでしょうし、ある程度とはどの程度なのかまた重症とは何と比べて重症と言う良くわからない定義なのです。

うつ病の定義と診断基準は?
そこで日本うつ病学会のガイドラインを見たところ、「うつ病の定義は一義的に決められていない」と記載されています。

一義的とは意味は一つしかないと言えるわけで、この表現を解釈するならうつ病には定義は無く,うつ病とはうつ病であるとの説明になってしまいます。

またガイドラインではこの様にも記載されております。「本ガイドラインでは、厳密な臨床研究の対象とされることの多い大うつ病(DSM-Ⅳ)をうつ病と位置づけている」とあります。

要するにDSMと言うアメリカ精神医学会で取りまとめられた精神障害の分類に記載されているものが日本のガイドラインのうつ病の定義と言っているのです。

それではDSMにはどのような定義と記載されているのでしょうか。

以下の症状のうち、少なくとも1つある。
1.抑うつ気分
2.興味または喜びの喪失
さらに、以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。
3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
4.不眠あるいは睡眠過多
5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
6.易疲労感または気力の減退
7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感
8.思考力や集中力の減退または決断困難
9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図
上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状とあります。

これらの診断基準は非常に抽象的で曖昧に感じられるのは私だけでしょうか。

例えば抑うつと気分とはうつ状態のことであり、そもそもうつ病の診断基準にうつ状態か否かの判断があること自体良くわかりません。

興味または喜びの喪失、易疲労感、気力減退、罪悪感、思考力減退だって主観であり考え方で自分にも十分あてはまると思います。

このように調べてみても明確な定義や基準が無いのがうつ病診断の前提なのかもしれません。

例えば先の厚生労働省のサイトには「うつ病は検査などで明確に診断できる疾患ではない」との記載がなされております。

ガイドラインにおいては、診断補助に心理検査BDIなど質問用紙を用いて数値化することができるとあるが、同様に客観的な内容ではありません。

うつ病は主観で診断可能?
つまり言い換えると診断する医師の判断のみでうつ病であるか否かは決められてしまうと言うことなのです。

定義が無い以上医者としても同じ診断ができるとは限りません。

メカニズムは解明されているか?
うつ病の定義自体が曖昧であるとすると、そもそも原因となる起序はどうなのでしょうか?

言われていることは「セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていると推測されています。」などエビデンスに基づくような明確に示されたものは無く、あくまで推測や考えられると言われているものがほとんどです。

ちなみにガイドライン上にはうつ病の原因については記載がありませんが推奨される治療方法として坑うつ薬や向精神薬などの処方が記されているのです。

患者と向精神薬の現状
また日本ではうつ病(気分障害者)と診断されている人は1996年には43.3万人から増加し続け2008年には104.1万人と著しく増加しています。

世界的にみてもこの数字はかけ離れております。

向精神薬の売上も同様に右肩上がりを続けており、坑うつ薬だけでも2012年で約1,400億円と言う数字になっております。

はっきりしない病気の因果関係と曖昧な診断基準にもかかわらずこの患者数の増加と向精神薬との関係は偶然なのでしょうか?

向精神薬である坑うつ剤SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬)の副作用や有害事象の多さよりも患者の治療メリットが上回る明確な理由はあるのでしょうか?

あるとするならなぜ患者数は減らないのでしょう?

またこれら坑うつ剤が最近では6~17歳の大うつ病性障害患者への有効性を認めなかったとの報告もある中で、どうして大人には有効と言えるのでしょう。

この事実に対してコメントした医者は「以前より知っていたけど経験で処方した」とはどう解釈したらよいのでしょうか?そんないい加減で良いの?

医師として利益相反は無いですよね?
あってはならないはずですが、製薬メーカ―の太鼓持ちで口演料や寄付金など医師の利益が患者の利益を優先していないことを願いたいものです。

本当に良くわからない精神薬治療です。

本当に苦しんでいる患者のために有効な診断をして欲しいものです。



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病院で処方してもらった薬は薬局と値段が違うの知ってます? [薬]

基本調剤料と言う名の不可思議!

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あなたも病院で診察してもらったことがありますか?

昔は病院でそのまま薬をもらっていたと思いますが、医薬分業が進んだ今日では病院でもらう場合と処方箋なるものを病院でもらってその処方箋を近くの薬局いわゆる門前薬局へ持っていき薬をもらうと言うのが最近の流れではないでしょうか?

この薬局でもらう(買う)薬は、薬局ごとに値段が違うと言うことを皆さんは知ってました?
私はぜんぜん知りませんでした!

薬局で思いつくのは病院やクリニックのすぐ近くに併設されているようなイメージかと思いますが、街中を見てみると『どこの医療機関の処方箋でも大丈夫です!』の様な看板があり病院の近くでもないのに薬局があったりします。

まあ当然病院にかかってからすぐに薬をもらえない人もいたりするので、街中にも薬局があれば利用者には便利だと思います。

この薬局の種類でどうも薬の値段が違う様です。

門前薬局と街中の薬局でたとえば6日分のかぜ薬を処方してもらうと門前薬局で550円、街中の薬局では590円かかりその差は40円違います。

さらに今でも3割程度は病院で薬をもらえますがその場合は210円となり街中の薬局との差は340円となってしまい、さすがにこの差は大きいと言わざるをえません。

なぜこの様なことが起こっているのか気になるので調べてみると、薬漬け医療と呼ばれていた時代に医師が手持ちの薬に左右されずに自由に処方できるように始まった院外処方にあります。


調剤基本料とは?
薬剤師の技術料(手間賃)になります。

薬剤師の専門性をいかし、たとえば薬の飲み合わせや医師の処方内容を確認するメリットがあると言われておりこれらが薬剤師の手間賃である調剤基本料と呼ばれるものです。

薬の値段の違いは、院外へとなった薬局は処方箋一枚につき調剤基本料が410円を受け取れ患者への料金へ加算されます。

門前薬局の場合は調剤基本料が250円に引き下げられており、これは集中して処方できることにあるようです。

一方で、街中の薬局はどこから患者が処方箋を持ってくるか分からないため沢山の薬を持っている(在庫)が必要なので基本料が高くなっていると言うのです。

この料金は政府が決めており、街中の薬局を優遇しようとする政府の思惑があるとも言われております。

それは街中の薬局を推進する理由としては複数の医療機関の薬剤情報を一元化したい思惑があるようです。

それにしても院内外での薬の価格差が2.5倍は高すぎると思うのは私だけでしょうか?


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日本人と薬の意外な関係! [薬]

日本人は薬好き?
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日本の国民医療費に占める医療医薬品は厚生労働省の資料によると2011年で約22%の8兆円との数字があります。今後の高齢化を考えると医薬品の消費がさらに医療費を押し上げることになるのは明らかです。

世界的に見て日本の医薬品市場はアメリカの36%に次ぐ2番目の12%になります。これはヨーロッパの国々のフランス、イギリス、イタリア、ドイツを合わせた13.3%に近い値となり、これらの国々の人口を合わせると日本の約2倍になるので一人当たりの薬の消費量がいかに多いかわかると思います。

一方アメリカと比べると人口比では約3倍のアメリカですので36%という数字も妥当かと思われますが、アメリカの場合は簡単に比較しづらいところがあり政府が薬価に関与しておらず製薬メーカーによる価格体系が反映されるからです。

アメリカで以前1錠13万円という驚くべき薬価が話題にもなったのは、特に新薬による研究開発費の回収を優先するためにかなり高い薬価を設定することがあります。またアメリカでは日本のように簡単に病院外来へ行く人数が日本に比べると年間約9回に対して日本は14回で、さらに入院できる病院のベット数は日本1/4となっているのが現状です。

日本のような国民皆保険がないために一人当たりの病院受診回数や入院人数も少ないにもかかわらず医薬品市場が大きいのは全体で高額な医薬品が消費されているのではないかと考えられます。


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病院へ受診すると薬をもらのが当たり前!

日本は皆保険制度でほぼ医療機関はフリーでアクセスすることができ、基本的にはかかる医療費も点数化されており統一されております。

誰でも平等な医療が受けられることは素晴らしい制度ですが欧米に比べると日本は医療機関に気軽に受診することができるとも言えます。

日本人の感覚では風邪などの内科受診では特に薬で治すものだと思っている人が多く、病院での診察後に薬を処方してもらうことが当たり前と思っているのではないでしょうか?薬をもらわないと診察してもらった気がしない受診者、とりあえず薬を出す医者。

医者のこんなセリフを聞いたことはありませんか?「とりあえず抗生物質を出しておくから様子をみてみましょう!」

日本は病院へアクセスしやすく受診すると薬をもらうまでを一連の診察と考える日本では世界的にみて医薬品の消費量が大きくなることがよくわかります。

利益相反になってはならない

利益相反とは患者の治療効果など利益をより医師の利益(金銭や名誉など)が優先であってはならないとの考えであってもらいたいものです。

記憶にある事例では降圧剤のデータ改ざんによる特定製薬メーカーの製品を持ち上げた医者などは、大学への寄付金や論文執筆料など患者の利益より自分の利益を優先した良い例なのではないでしょうか?

あってはならないと思いますが、診断基準を策定するガイドラインに力のある各学会へ製薬メーカーは多大な協賛金を捻出しており、これら学会で決まる診断ガイドラインの数値は改定ごとに変わることがあります。

特に血圧値のガイドラインに見られるように改定ごとに基準値が低くなるのは医師の利益では無く、患者の利益を優先にしていることを願いたいものです。


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コレステロールと薬の怖い話? [薬]

コレステロール基準値に根拠なし?

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コレステロールのイメージってどうですか?なんか脂質で体に悪そう・・

そんな感じがするのではないでしょうか?
コレステロールの害として、

高いと血管壁に脂質が沈着し血管の内腔(血液の通り道)を狭くする動脈硬化が進み、
心臓の血管が詰まり心筋梗塞などの発症につながると聞いたことはありませんか?

一口にコレステロールと言っても種類があり良く耳にするのは総コレステロールで、
他に善玉コレステロールや悪玉コレステロールまたは中性脂肪などあります。

健診でも血液検査の一つで、これらのコレステロールを測定しています。

コレステロール基準値は今まで、

総コレステロール220mg/dl未満(以下単位省略)と言う数字でした。

実はこの基準値は1987年に決まり、その後1997年に日本動脈硬化学会がこの基準値以上を
高脂血症と呼ぶことになりこの数値以上を病気と決めたのです。

実はこの基準には科学的根拠は全くないと言われており、
コレステロール値は低ければ体には良くなく、
基準値以上の220~280までの数値の方が長生きできるとの報告が多々あるのです。
(NIPPON研究、大阪市八尾市追跡調査、茨城大規模調査、J-LITなど)

また人間ドック学会においての基準値緩和の新基準では
年齢別に基準値が設定され60から85歳で最大280までを基準値としております。

たとえばこの220基準値を日本人で当てはめた場合30歳以上のなんと約35%の方が
高脂値症と言う診断を下されるのです。
(国民栄養調査データより)

どうですか、これ?この35%もの人が異常となる基準値は一体なんなのでしょうか?

現に2007年動脈硬化学会のガイドラインにおいて、
総コレステロール値の基準値は削除されLDL,HDL,コレステロール中性脂肪となっています。


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コレステロール低下剤の効果は?

このあたりの基準値が現れ出した背景に、
コレステロール低下剤スタチン剤の登場とイギリスの大規模疫学調査による
スタチン剤の動脈硬化を減少させる効果があるとの研究成果によって、

一気にコレステロール低下剤の市場は3000億円にまで登ります。

この研究はスタチン剤を使用することで動脈硬化の進展、
冠動脈疾患の予防に効果が期待できるとの内容ですが、

そもそもイギリス人は日本人の5倍の心臓疾患を起こすと言われており
これら研究は日本人でのデータが無く、さらにアメリカイギリスでは

コレステロール基準値を日本よりも高い240としている。
日本の220基準で処方することになると受診者の半分に相当する。

コレステロールを下げるとがんになる?

スタチン剤はかなりの効果でコレステロールを減少させるそうで、
100位は簡単に下がるようです。

コレステロールを下げることで体に影響はないのでしょうか?

先にあげた研究や海外研究でも明らかになっていることでは、
コレステロールを薬によって下げすぎることで死亡率が上がるとの報告があり、

がんになる確率が高いと言うのです。
日本人はもともと心疾患になる確率は欧米人に比べ低いにも関わらず、

基準値の低い値で薬を投与され続けることでがんに犯される
確率があがるとはどう言うことでしょうか?

このコレステロールと言う物質は体には重要な物質で、
最初のイメージである脂質で体に悪いというのは、
イメージによって作られてたと言っても過言ではありません。

コレステロール自体は肝臓から作られることが大半で、
その役目で重要なのは、全身の細胞を作る原料になっているということです。

HDL善玉コレステロール、LDL悪玉コレステロールと呼ばれる物も同じく体に重要な物質です。
簡単には悪玉コレステロールは体の細胞に必要なコレステロールや中性脂肪を運ぶ役目をする物質で、善玉玉コレステロールは細胞膜の古いものなどを回収する役目をする物質となります。

コレステロール低下剤はこのコレステロールを肝臓で生成する物質を阻害することで血中のコレステロールを下げる効果があるのです。そもそも細胞レベルで必要なコレステロールの供給を下げることに問題がありそうですが、コレステロール阻害の過程でその他体に必要なホルモン、補酵素などの生成物質も同時に阻害することになるのです。

これにより免疫細胞の活性化が低下し、がん細胞への免疫力効果が失われることでがんにかかる可能性が高くなるのです。現にスタチン剤は免疫抑制剤とした目的で臓器移植では使用されています。


現在の基準があいまいで、基準値が低いと言われる背景には薬剤治療における対象者を増やすことがあると言われてもしたかたがないと思います。研究者、製薬メーカー、医者などの被利益相反のこの仕組みにあることは間違いなさそうです。次回もこの辺りを掘り下げてみたいと思います。

参考資料)日本健診ドック学会、日本動脈硬化学会、日本高血圧学科、コレステロールに薬はいらない! 浜六郎著 角川書店


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